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平瓦と丸瓦(素丸瓦・紐丸瓦等)を組み合わせて葺くときに用いる平瓦・丸瓦類・平唐草軒瓦・軒巴瓦・敷平瓦・平唐草掛瓦・二の平瓦。掛巴瓦・切隅瓦・鎖隅瓦・隅巴瓦・面戸瓦等の総称で、これらの瓦を用いると重厚さ・荘厳さ・曲線の美を表現することのできる瓦である。

定められた寸法で野地に桟木を打つための墨をすると、この寸法は下図Bの平瓦の角から角までの斜めの寸法であり、下図Aの表面の寸法ではない。

例えば、瓦の厚みを5分、葺き足寸法4寸とする場合、野地に記す墨の寸法は次の計算で求めることができる。

 Bの寸法=√0.52+42=√0.25+16=√16.25=4.03寸となる。

葺足寸法を4寸と指定された場合、直の屋根の場合には4.03寸で墨をし、起り屋根の場合には起りの強弱により4.01〜4.03寸で墨をし、反り屋根の場合では反りの強弱により4.03〜4.05寸の範囲で墨をして桟木を打つのがよい。

施工のしやすさからいえば、素丸瓦の長さの1/2の長さを葺き足寸法とする考え方もある。これは素丸瓦の玉口の位置が平瓦の2枚目毎の同じ位置で納まるため高さが揃えやすい利点がある。

本葺き工法の特徴の一つに葺き足寸法を好みの寸法にすることができることがある。

平瓦には「ラント物」・「長屋物」・「5分平」・「江戸物」・「大江戸物」・「一寸物」・「二寸物」・「三寸物」等と平瓦の長さを言って瓦の大きさを表す名称がある。これは本葺瓦の特徴の一つである平瓦が一枚割れても雨漏りしないという「平瓦を三枚重ね」とする考えからである。尚、平瓦の幅寸法は長さ寸法より30mm(1寸)小さい寸法である。

従来の名称では地方差があり不都合であるため、昨今では「8寸平瓦」・「9寸平瓦」・「尺平瓦」と幅寸法を表示寸法としている。

民家に使用される本葺瓦には、7寸・8寸・8.5寸・9寸平瓦の幅寸法の大きさが使われ、屋根の面積に合わせて使分けられる。

(1) 本葺瓦の寸法

 7寸平瓦 (幅寸法212mm) 10m2(3坪)内外までの屋根
 8寸平瓦 (幅寸法242mm) 100m2(30坪)内外までの膿根
8.5寸平瓦 (幅寸法257mm) 210m2(70坪)内外までの屋根
 9寸平瓦 (幅寸法272mm) 450m2(150坪)内外までの屋根

以上が屋根の大きさに対する使用瓦の一つの目安である。

平瓦の大きさを基準として他の瓦類の大きさが定められる。この関係は仕上がりに大きな影響を与える。

(2) 葺き足寸法

平瓦の葺き足寸法は、平瓦の長さの1/3とするのが理想であるが、荷重の問題や予算の関係及び瓦勾配等で葺き足寸法を延ばすことがある。但し、延ばすにも限度があり、一つの目安として平瓦の長さから60mm(2寸)を減じた残りの寸法の1/2までを葺き足寸法とする考えがある。

平瓦の葺き足寸法を指定された場合、計測をする位は平瓦の表面の寸法である。指

平唐草軒瓦の葺き足寸法は、反り屋根では軒巴瓦の頭を上げるため、また平唐草軒瓦が割れても雨水が外に出るように、平唐草軒瓦の先端から平瓦までを30〜60mm(1〜2寸)とする。直及び起り屋根では平唐草軒瓦の先端から平瓦までの葺き足寸法は、平瓦の葺き足寸法と同じにすることもある。

軒巴瓦の頭の高さは、瓦座の高さによる影響が大きく、平唐草軒瓦の葺き足寸法を考慮することにより、平瓦の厚み寸法分の調整をすることができる。

本葺き工法の価値は、平瓦の葺き足寸法で決まるといっても過言ではない。建物が持つ意匠を充分に理解し、それを表現することが大事である。

(3) 平瓦の葺き幅寸法と素丸瓦の幅寸法

平瓦の葺き幅寸法(割付け寸法)は、利き幅寸法(尻部の計測寸法)に9mm(3分)内外を加えた寸法を基準とする。

屋根に開きのある場合、入母屋屋根であれば破風尻の横引通し線上に、また切妻屋根であれば流れの中間辺りの横引通し線上に、平瓦の基準葺き幅寸法で割付けを行い、棟際では開き寸法を通り枚数で割り、その寸法を基準葺き幅寸法に加え均等に割付けをする。また軒先は開きの関係上せまくなるため、基準葺き幅寸法よりせまくなる。棟際及び軒先を総割付けとするということである。

素丸瓦の幅寸法は、平瓦の利き幅寸法または基準葺き幅寸法の55%内外の幅寸法を目安とすることがある。

例えば素丸瓦の幅寸法を、平瓦の葺き幅寸法の50%とした場合には、平瓦の谷部分が素丸瓦の幅寸法より広く見え、軽い感じの本葺き屋根に感じられ、55%の幅の素丸瓦を使用すると、平瓦の谷部分と素丸瓦の幅寸法が同じように見え、重厚な屋根に感じられることがある。

                           

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