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敷瓦を四方とも寸法通り正方形に切ることは至難の技であるため、先ず左辺と上部の二辺の角度を直角になるように切断する。この場合のねじれの使い分けは、左辺を直系・上部を起り系というように、ねじれの種類の使用方向を決めておくのがよい。

二辺の切断が済んだ敷瓦を前に敷いた敷瓦に仮合わせをして、ねじれ等の確認をした後、所定の寸法に右側を切断する。手前側は切らずにおき、この合端作業を繰返し1列分の仮並べを行う。その後手前側は、1列分の割付け通りに切断線の曇を打ち、順番及び方向を狂わさないよう切断及び合端を行う。

仮並べをするときは、砂または少量の南蛮漆喰等を使い高さを揃えておかなければならない。

敷瓦を納めるときには起りを付ける。これは仕上がり後、柔らかい感じを表現するために必要な工法である。尚、起りの寸法は、敷面積によるが正方形であるか長方形であるかで、若干の違いがあるが、一つの目安として200/1〜2とする。

起りの頂点は幅と奥行きの中心とし、敷面積の幅と奥行きの長さに違いのある場合には短いところを基準とする。

起りの計算は、敷面積の1辺の長さに水糸を水平に張り、鎖を添わせて張り、起りの寸法分の弛みを作り、1尺間隔毎を計測しこれを上下に返せば起りとなる。

起りの寸法が15mm(5分)以内の場合には幅と奥行きの中心に張った水糸が交叉する位置に釘等によるかまし物を行い起りの基準とする。

水糸

基準となる水糸は千枚通し等を使用して確実に固定する。また通りを確認する水糸はガムテープ等を利用するのがよい。紙製のガムテープは取り剥がすときに跡が残る問題があり、布製のガムテープを使用するのがよい。

水糸は通りを確認するのみの働きだけでなく、通り及び起り等の仕上りを推測する働きもあるので、要所々に1本でも多く張るのがよい。但し、施工時の邪魔になることがあるので注意しなければならない。

水糸に敷瓦等が接していないか常に確認しなければならない。

上図のⓐ線の水糸を張り、対角線定規及び鱗定規を使用して四半鱗及び鱗を仮並べをしながら合端を行い、確認の上周囲の鱗を全て納める。

ⓐ線に鱗の角及び高さを揃っているかを確認する。この際に中心を交叉するⓒ線の水糸を起りの頂点の高さに張り、全体の起りに見合う鱗の勾配を考慮する必要がある。

葺き士

敷瓦を敷く地の構造にはコンクリート地と土の地とがある。

地の上に川砂または真砂土を30mm(1寸)内外敷き固め、その上に南蛮漆喰等を置き、敷瓦を納めるのが一般的である。

敷瓦を納めるために使用する葺き土には、三和土(たたき)・南蛮漆喰・川砂・砂とセメントモルタル等が使われる。

三和土とは山砂利または真砂士に石灰を適量混合したものをいい、叩いて固めることにより崩れにくい地を造ることができる。また、敷瓦の下に使用することもある。

三和土または石灰を入れない川砂・山砂利・真砂土(まさつち)(たた)き固めた上に南蛮漆喰を敷き、敷瓦を納めるのが理想的である。

南蛮漆喰は、石灰2に対し山砂利または真砂土3〜4の割合にマニラ(すさ)を適量の水で練りあげたものである。尚、ふのり等は入れなくてもよい。

南蛮漆喰の置き方は、四隅及び辺に少し高めに置き、中央部では敷瓦を押さえたときに四隅の余分な南蛮漆喰の逃げ場として、少なく減らして置く必要がある。

合端した方向を間違わないよう確認の上、敷瓦の四隅を徐々に平均して押さえ込み、叩くときはゴムの金槌を使用するのがよい。

四隅及び四辺を所定の位置まで、3mm(1分)までくらいずつ平均に下げていき、決して一方を下げ過ぎたり、反対側を叩いて直したりしてはならない。

15mm(5分)内外のタイル状の薄い敷瓦の場合にはモルタルを使用することがあるが微調整が行い難く、前準備に充分の配慮が必要である。また川砂とセメントを混ぜ合わせ水を入れない状態のものを敷き納める工法もあるが、これも微調整が行い難い工法である。

見付け方向を確認の上、奥の方から敷き始めるが、正確に納めないと敷き終わりで

狂うことがあるから鱗を全て納めるのである。

沓脱石等の自然石のある場合には下図ⓓ線を張り、型紙等で型を取り敷瓦を合端し、ⓓ線に接する全ての敷瓦を先に納める。

敷瓦の施工方法には1列分を仮並べをした後、一度外して順番と方向に注意し、砂等を叩き締めた上、適量の南蛮漆喰を置き敷瓦を納める。この際敷瓦同志の間に南蛮漆喰が噛まないように注意しなければならない。また水糸及び定規類を基に、敷瓦を一枚ずつ納めていく工法もある。

葺き終わりの部分は三枚残し、夫々の敷瓦を合端し仮納めを行い、最後の敷瓦は目がけを起こさないよう慎重に作業を進めなければならない。

敷瓦が敷き上がった後、瓦の削り粉やセメントを目地に撒き、目地の隙間を埋めるようにする。

仕上げ

施工後一週間内外は乾燥させておきたいが、余裕のない時は養生を施し、敷瓦の表面の汚れを充分に水拭きする。

縁の石や壁及び廻り縁等に養生を施し、敷瓦に植物性油を塗布する。敷瓦の表面が乾いたらまた塗布する。この作業を3〜4回繰り返し行なうと、敷瓦の表面が黒色になってくる。黒色を出すために油に墨を混ぜることがあるが、単なる油葺きによる黒色の方が味のある色を得ることができる。

敷瓦の表面に塗料等が塗ってあるときは、シンナー等で拭き取っておかなければならない。

1週間に一度位油拭きを行ない、4〜5回繰り返すことによって、自然な変化のある

黒色を得ることができる。

後は1カ月に一度位の油拭きをすればよく、その問は乾拭きまたは固く絞った水拭

きをして手入れを行なうようにする。

油で拭かれた敷瓦の仕上がり

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